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毎日の家庭学習において、予習よりも復習が大切と言われています。
これは、学校で習った内容をしっかりと定着させるために、自宅で復習することが効果的であるためです。しかし、子どもの学習意欲や、学習能力に応じて、予習をさせたほうがよい場面もあるでしょう。予習にはどんなメリットがあるのでしょうか。
1-1.自分で勉強する力がつく
予習というのはまだ習っていないところを自分で勉強することになるため、自分の知らないことを理解しようとする力が必要になります。自分で学ぼうという気持ちが強くないと予習はできません。
自分で勉強する力がつけば、今後の家庭学習においても、自主的に机に向かうことが容易にできるようになるでしょう。
1-2.ノートの取り方が上手になる
先生が黒板に書いたことを書くだけでは、あとで見返したときに分かりにくい場合もあるでしょう。予習のときは黒板のような見本もありませんので、自分でわかりやすくノートを取る必要があります。
試行錯誤しつつ、あとで見返してもわかりやすいノートの取り方を自然と学べるのは大きなメリットといえます。
1-3.学校の授業がわかりやすくなる
1度自宅で予習しているだけで、学校での授業が頭に入りやすくなります。自分で理解しにくかった点は先生の話を聞いて納得のいく答えが出るでしょうし、すでに理解しているところは反復して聞くことで記憶を定着させることができます。
ただし、もう知っているからといって授業を聞かなくなるようでは困ります。その点は親もしっかりと注意しておきましょう。
予習というと少し構えてしまうかもしれませんが、実は教科書を音読するだけでも立派な予習になります。
声に出すアウトプットと、目で見て耳で聞くインプットが同時に行えるので、効果のある学習方法でもあります。国語だけでなく、社会など文字の多い教科書は音読するだけでも充分です。
また、わからない言葉が出てきたときにすぐに辞書で調べるといいでしょう。すぐに調べる習慣をつけることができますし、わからない言葉があると全体を理解しづらくなります。余力があれば、大切なことをノートに書き留める、まとめるといった作業をします。
算数の場合は、考え方や解き方の解説を読むようにします。解説を読むだけで充分ですが、子どもが問題をやりたがることもあるかと思います。その場合は間違ったまま覚えないように、親がチェックしてあげることが大切です。
予習のために教材を準備してあげようという方もいると思います。市販の教材には大きく分けて2種類ありますので、違いをチェックしておきましょう。
3-1.教科書準拠版
教科書準拠版の教材は、使用している教科書に沿った内容で作られています。単元名も同じ表記になっており、「教科書〇ページ参照」といったように、すぐに教科書を開けるようになっています。
習う漢字も教科書どおりになっているので、予習にも復習にも適しています。購入の際には、子どもの通う学校がどこの教科書を使用しているか事前に調べておきましょう。
3-2.標準版
標準版は、その学年で習う内容が盛り込まれており、単元名などは一致していないため、教科書に沿って勉強するには不向きです。しかし、問題の内容が幅広く設定されており、ちょっと難しい問題をやってみたい子どもにとってはやりがいのある問題集が多いでしょう。
先ほど説明したように、教科書準拠版と標準版にはそれぞれのメリットがあります。今回は予習に役立てたいという目的があるため、教科書準拠版の教材を選ぶことをおすすめします。
4-1.教科書に沿って学習できる
内容が教科書に沿っているため、予習だけでなく復習にも向いているのが教科書準拠版です。
算数の場合は計算問題に重点をおいた問題集があったり、漢字だけのドリルもあったりと、目的に合ったものを選ぶことができるでしょう。
予習の場合はわかりやすい解説や挿絵がついていると理解しやすくなります。最初に解説、そして基礎的な練習問題、問題の解答と解説があると学習がスムーズに進みます。
4-2.親が進捗状況を把握しやすい
標準版の場合は順番と単元名が教科書と違うため、学習しようとしてもすぐに取りかかれないといったデメリットがあります。その点、教科書に沿った内容だと、子どもはすぐにとりかかることができ、親も子どもの進捗状況を把握しやすいというメリットがあります。
4-3.子どものやる気が続きやすい
教科書準拠版の教材は最初から順に解いていくことができるため、途中をとばさずに済みます。問題集をとびとびで解くとなかなか達成感が得られませんが、最初から順番に埋めていくことで子どものやる気を継続させ、終えたときに達成感が得られます。
自分から興味を持って学ぶ姿勢を育てるために予習を取り入れるとよいでしょう。やろうとする子どもの意欲を尊重してあげてください。まずは気軽にできる音読を、親も一緒に聞いてあげながらするというのもおすすめです。楽しく学べる子どもになってほしいですね。
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