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学校ではクラス単位で学習をするため、先生が個人のペースに完全に合わせて授業を進めることができません。
また、ちょっとわからないところがあってもその場で質問することができない子どももいるでしょう。そうした小さなつまずきを解消しないまま進んでしまうと、前の内容がわからないから次もわからない、という状況に陥ってしまいます。
理解できない内容を長時間聞いているのは大人にとっても苦痛です。そうして子どもは授業を真剣に聞くことを放棄し、ますます授業についていけなくなります。
わからないから楽しくないしやりたくない、勉強嫌いへと変貌してしまうのです。こうなるとどんどん勉強は遅れるばかり。子どもが学習意欲を取り戻し、勉強の遅れも取り戻すためにはどうしたらよいのでしょうか。
先ほどのような状況になると、学校の授業の中で遅れを取り戻すのは難しいでしょう。家庭で親がしっかりと子どもの勉強をみてあげることが大切です。
まずはどこがわからないのかを突き止めます。子どもと一緒に教科書をめくり、各単元が理解できているかをじっくり子どもと話してみましょう。
「なんでこんな問題もわからないの!」と責めるような態度をとってはいけません。子どもに寄り添い、一緒に解決していこうという姿勢を見せてあげることで、子どもも心を開いて素直に話してくれるようになります。
つまずいているところがわかったら、その単元を勉強すればよいのですが、最初はその少し前から始めます。突然わからないところを「さあやろう」と言ったところで、拒否反応が出るのは間違いありません。
わかる内容から手をつけることで、頭もすんなり勉強へと切り替わりますし、気持ち的にもやる気が出やすくなるものです。スタート地点が決まったら、次はゴールを決めます。
もちろん家庭学習は日常的に継続してもらいたいのですが、いつまでにどこまでの遅れを取り戻すのかといった具体的な目標を設定したほうが、子どももやる気が出ます。
ここでも親が勝手に決めるのではなく、子どもと一緒に相談して決めるようにすると効果的です。自分で決めたことを自らやるのか、人から言われたことを渋々やるのかで、モチベーションが全然違ってくるためです。
さて、家庭学習で使用する教材ですが、子どもの性格や学習レベルをしっかり理解したうえで選ぶことが大切です。できれば子どもと一緒に選ぶのがおすすめです。
親がチェックするのは教科書に沿った内容であること、学習の成果や進捗がわかりやすいことなどが挙げられます。問題だけが書いてある教材ではなく、基本的な考え方が見やすくまとめてあること、解答には解説がついているとさらによいでしょう。
子どもが中身を見て「これならやってみたい」と思ったものを選んであげるとやる気もアップします。
キャラクターが描いてあって吹き出しで解説してあるもの、問題を解きながら迷路を進めるものなど、さまざまなものが販売されているので、子どもと一緒に見ているだけで会話も弾みそうです。
楽しく教材選びができれば、子どもが学習意欲を取り戻すきっかけにもなるかもしれません。
子どもに勉強の遅れを取り戻させたいからといって長時間机に向かわせても長続きしません。子どもが集中できる時間というのは本当に短いため、短時間で毎日やることが大切です。
また、毎日1、2時間勉強しなさいと言っても、大半の子ども、特に勉強がわからないと感じている子どもにとっては苦痛でしかありません。
勉強時間は1日10分や15分で構わないのです。それを毎日継続させることが何より効果的でしょう。嫌がる日もあります。集中できない日もあるでしょう。
それでも机に向かうことができたら、顔を見て「よく気持ちを切り替えられたね」「毎日続けられるようになってきたね」とほめてあげましょう。親に認められ、ほめられることは子どもにとって何よりのご褒美です。
こうした積み重ねによって勉強の遅れを取り戻せるだけでなく、毎日の家庭学習の習慣がつき、さらには親子のコミュニケーションがとれて信頼関係も築けるといった、たくさんのメリットがあります。
小学生の勉強遅れは早いうちに取り戻しましょう。中学生になってからでは勉強の進みも早く、小学生のときにわからなかったことを復習するのは大変です。子どもも親も根気強く勉強を続けることが必要になるので、親が強い意思を持って子どもと一緒に頑張りましょう。
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