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低学年の子どもの場合、ご家庭での勉強時間はどのくらいに設定すると良いのでしょうか。よく言われているのが、「学年×10分」、「学年×10分+10分」、「学年×15分」などです。これらをふまえると、1年生なら10分~20分ほど勉強すれば良いという計算になります。
勉強時間のイメージとしては少なく感じるかもしれませんが、集中できずにだらだらと1時間も2時間も勉強するのではなく、短時間に集中して取り組むことが重要です。特に低学年の場合は、「家庭学習を習慣づけるため」という目的もあるので、子どもが集中できるといわれる10分~20分を目安にし、苦にならないよう配慮しましょう。
また、宿題と家庭学習をわけて考えるのであれば、宿題に20分、休憩をはさんで家庭学習を20分というように、脳を休ませリフレッシュする時間を設けるのが理想的です。高学年になるにつれ宿題も増え、自然と勉強時間は長くなるので、低学年のうちから長時間勉強させなくても大丈夫です。
次に、勉強に適した時間帯を考えてみます。大きく分けて学校から帰宅したあとの夕方、夕食後の夜、朝起きてからの3通りですが、ライフスタイルや子どもの性格などを考えて決めると良いでしょう。
2-1.夕方に勉強する
学校から帰宅して、夕食前までには勉強を済ませます。親が夕食の支度をしながらリビング学習をさせて様子をみることができるので、この時間帯に勉強時間を設定しているご家庭が多いようです。
夕食前に勉強を終わらせておくことで、「やるべきことは先にやる」という習慣がつきやすくなります。夜はゆっくりと団らんの時間にあてることもできます。
2-2.夜に勉強する
本来、食後は消化器に血液が送られるため、眠くなってしまい勉強には不向きであるとも言われています。夜に勉強するメリットは、暗記するのに適した時間帯であるという点でしょう。就寝する1~2時間前に勉強することで、睡眠時にその記憶を脳に定着させることができます。
学校から帰宅したら習い事がある場合や、家族みんなで集中の時間として夜の時間帯を利用するという場合に適しています。
2-3.朝起きたら勉強する
朝は脳がクリアな状態にあり、勉強するには最適な時間帯です。睡眠時に脳が記憶を整理していることと、空腹の状態であることから記憶力を高めることができます。
学校へ行く準備もあり、時間が限られていることから、集中して取り組むことができるのもポイントです。早寝早起きや、朝食をしっかり摂る習慣も同時に身に着けることができます。
先にも少し触れましたが、低学年のうちは家庭学習を習慣化する目的があります。これから先、勉強はどんどん難しくなり、テストや受験のために机に向かわなくてはならない時間も増えていきます。勉強が苦になってしまうと、なかなか勉強にとりかかることができません。
低学年のうちは学習内容も簡単で、子ども自身も学ぶ意欲がある時期です。楽しく勉強できるこの時期に、毎日机に向かう習慣をつけましょう。
わからないことをそのままにせず、親に聞きながら覚えることができ、うまくできたことをほめられることで勉強が好きになります。東京大学などの難関大学に合格した子どもの大半は、小学生のころに、毎日勉強する習慣がついており、親から「勉強しなさい」とうるさく言われた経験がないといいます。
毎日ごはんを食べたり歯を磨いたり、そういった生活習慣と同じように、家庭学習が習慣化されることで学力は自然と向上していきます。そうは言っても、20~30分程度の短い時間で、勉強内容も充実させたいというのが親としての本音です。
どんな勉強をさせると良いのか悩む方もいるでしょう。最初のうちは市販の学習教材を準備してあげるのがおすすめです。小学校低学年で習うのは基礎中の基礎です。子どもの学力や好みに合った教材を選ぶことができるので、基礎を固めるにも適しています。
簡単で、量も少ないものから始め、できるようになったらほんの少し難易度を上げます。自分の力でできたという成功体験を積み重ねることで子どもの意欲が高まり、家庭学習の習慣化を促します。
また、反復学習も脳への記憶の定着には効果的なので、苦手なところは何度も繰り返してやってみると良いでしょう。市販の教材を2冊購入するというご家庭もあるようです。
小学生の間は、極端に勉強時間を増やす必要はなく、短時間で集中して取り組めるよう、親がしっかりとみてあげましょう。各ご家庭のライフスタイル、子どもの性格をふまえて時間帯を決め、毎日同じ時間に勉強することで家庭学習が習慣化しやすくなります。
短い時間の中で、宿題のほかにも勉強させるのであれば、市販の学習教材をうまく利用して反復学習をしたり、少しずつレベルを上げたりするのがおすすめです。
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