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今までは日本語を当たり前のように話し、勉強してきた子どもたちは、3年生から急に「英語」という、もう一つの言語の学習を始めます。英語は音も違えば、書き方も違う。
そんな不慣れな言語にびっくりしたり、慌てたりしてしまわないよう、1・2年生のうちに英語という言語があること、ひらがなやカタカナ、漢字以外にも「アルファベット」があることを教えてあげましょう。
この時期にできる家庭学習は、アルファベットの形や読み方を知ることです。運筆がまだ上手にできない子どもたちには、ドリルなどで何度もなぞる練習が効果的。アルファベットの順番は、子どもたちが得意な歌で覚える方法がいいでしょう。
また、この時期に「フォニックス」の学習を組み込んでください。フォニックスとは、あいうえおの英語版です。例えばCATという単語なら、Cを“k”、Aを“æ”、Tを“t”と発音することを学ぶことで、読み方を知らない単語が出てきても、アルファベットの綴りからどう発音するのかが分かるようになるもの。
一つひとつのアルファベットをどう発音するのか、ネイティブの発音を聞き、何度もまねして、音を覚えましょう。フォニックスは、将来きれいな発音を習得するためにもとても役立ちますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
3年生から始まる英語授業では、歌やゲームを楽しみながら英語に慣れ親しむ機会を持つようになります。英語でのコミュニケーションを楽しむには、何も完璧な文章で伝える必要はありません。知っている英単語だけを並べても十分に伝わります。ですから、一つでも多くの英単語を増やして、より多い表現力を身につけましょう。
4年生では3年生で増やした単語を文章にする方法や、リスニングを強化し、相手の言っていることを理解し、それに対してしっかりと答えられる学習法を取り入れていきましょう。この時期には、書いて覚えるのはもちろん、文章にしたものがどう発音されるのか、文章中のどの単語にアクセントを持っていくのかなどが学べる教材がベストです。
ここで英語で伝えるのって楽しい!と思ってもらえれば、これから英語力はどんどん伸びていきます。3・4年生では、気を張らず、とにかく楽しく学習させてあげることがカギになるのです。
中学年までの「聞く・話す」技能に加えて、5年生からは「読む・書く」技能がプラスされ、成績表がつく教科としての授業が始まります。
今まで外国人と楽しくコミュニケーションを取るだけの英語の授業だったのに、もっと勉強らしくなってくるの?と不安になる保護者もいるかもしれませんが、3・4年生で単語の覚え方や簡単な単語の発音方法などが理解できていれば、何も心配することはありません。
ですが、5年生から覚える単語の量がぐんと増えますので、しっかりとドリルなどを活用して単語の数を増やしましょう。単語はシチュエーションごとに覚えると視覚からも覚えやすくなりますので、使うドリルはイラストの入ったものがおすすめです。
学校、スポーツ、食べ物、動作などカテゴリーに分けられたものも使いやすいでしょう。
6年生での授業の内容としては4〜6単語程度の肯定文や否定文、疑問文や命令文などの英文法が取り入れられ、ますます「英語の授業」らしくなります。この時期にできる家庭学習は、学校で習う文法のおさらい。
そして習った文法を用いて、シチュエーションを入れ替え、その場面にあった単語を使った文章作りができる問題集が最適です。一つの単語や文法でも、いろんな使い方ができる、つまり幅をもたせる方法が身につくと、表現力も広がります。
小学生のうちから本格的な英語の授業が始まりますが、英語は決して難しい教科ではありません。たしかに、授業で学んでいく肯定文、否定文と聞くと堅い表現に聞こえますが、普段子どもたちが話している日本語にも肯定文があり、否定文があります。
ですから、正しい勉強法を楽しく積み重ねていけば、もう一つの言語として英語を話すことができるようになるということを覚えておいてください。その環境を子どもたちに用意し、継続的にバックアップしてあげられることが親の役割なのです。
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