申請図書の取り扱いに関するお詫びと報告
このたび社内調査による結果,教科書の検定審査中における不適切な行為が確認できました。これらは規則(教科用図書検定規則実施細則)で禁止されたことであり,教科書採択の公正性・透明性について,国民の皆様に疑念を生じさせてしまいましたことを深く反省しております。
平成28年1月20日,このことの事実関係及び今後の改善策について,以下の要旨で文部科学省に報告いたしましたので,ここにお知らせいたします。
確認できた行為
制作途上の原稿やデザイン紙面など申請図書の内容を用いて,誤解を招く箇所や表現のチェック,その他教科書の完成度を高めるための意見聴取などを,検定審査中もおこなっておりました。
再発防止に向けて
今回の事案の原因は,弊社の編集制作における申請図書の取り扱い,及び認識そのものが誤っていたためであると考えます。この課題を踏まえ,あらためて文部科学省や教科書協会が定める各種規定について,社内研修等を通じて理解の徹底をはかってまいります。また,公務に関わる方々に対する仕事の依頼についても,誤解を招く行為を厳に慎むよう,社外のコンプライアンスに関する専門家の指導を仰ぎ,社員教育に努めてまいる所存です。
さいごに
このたびは,文部科学省をはじめ各教育関係機関の皆様,さらには,弊社の教科書をご使用いただいている児童・生徒の皆様,保護者の皆様に多大なご迷惑をおかけすることになり,心よりお詫び申し上げます。
また,教科書内容の改善に繋がることを願い,規則に抵触していることをご存知ないままに,ご意見をお寄せいただきました先生方に,深くお詫び申し上げます。
弊社としましては,これらの事実を真摯に受け止め,再発防止に全力を尽くし,更なる規則遵守に努めてまいります。また,そのことにより,教科書発行者としての信頼回復に全力を注いでまいります。
平成28年1月22日
株式会社新興出版社啓林館
代表取締役社長 佐藤徹哉