わくわく算数1~6のご紹介
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3〔2020算数基礎知識〕新学習指導要領解説では,「数学的活動」を「事象を数理的に捉え,算数の問題を見いだし,問題を自立的,協働的に解決する過程を遂行すること」と述べています。今回,従来の用語「算数的活動」が「数学的活動」に改められましたが,これは従来の意味を,問題発見や問題解決の過程に位置付けてより明確に捉え,小・中・高等学校を通して,趣旨を一層徹底するために示されたものです。数学的活動とは数学的な見方事象を数量や図形及びそれらの関係についての概念等に着目してその特徴や本質を捉えること数学的な考え方目的に応じて数,式,図,表,グラフ等を活用しつつ,根拠を基に筋道を立てて考え,問題解決の過程を振り返るなどして既習の知識及び技能等を関連付けながら,統合的・発展的に考えること新学習指導要領解説では,「数学的な見方」「数学的な考え方」をそれぞれ次のように述べて,これらを働かせることが創造的な算数の学習に不可欠なものであるとしています。数学的な見方・考え方とは資質・能力の3つの柱とは新学習指導要領では,「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の3つの柱で全ての教科の目標や内容が整理され,それに伴って評価の観点も見直されています。ア「何を理解しているか,何ができるか」イ「理解していること・できることをどう使うか」ウ「どのように社会・世界と関わり,よりよい人生を送るか」教育課程全体を通して育成を目指す資質・能力 新領域「データの活用」について算数科の領域区分は,中学校「数学」との接続に配慮して次のように見直されました。「データの活用」は,高等学校「数学I」まで共通で設定されています。1~3年4~6年中学校A「数と計算」A「数と計算」A「数と式」B「図形」B「図形」B「図形」C「測定」C「変化と関係」C「関数」D「データの活用」D「データの活用」D「データの活用」プログラミング教育について 新学習指導要領解説では,「プログラミング的思考」を「自分が意図する一連の活動を実現するために,どのような動きの組み合わせが必要か,どのように改善していけばより意図した活動に近づくのかということを論理的に考えていく力の一つ」と述べています。また,算数科において,プログラミングを体験しながら論理的思考力を身に付けるための学習活動として,正多角形の作図の学習と関連させた取り扱いが例示されています。新学習指導要領,算数はどう変わったの?

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