筆算は,数のかかれた形式に基づいて計算する方法です。第2学年で初めて筆算を学習し,下のようにその用語を知らせています。
筆算では,最初の段階で,方法を理解するために,数の性質や計算の仕組みに立ち戻る必要がありますが,それが納得できれば,機械的に繰り返せばよいということになります。
このような一定の手順の繰り返しによって答えが求まる場合,その手順はアルゴリズムとよばれています。筆算のよさは,アルゴリズムとして一般的・形式的にできるというところにあり,指導にあたっては,アルゴリズムの理解に力点をおくべきです。
筆算は,計算結果を求めるためには,暗算より優れた計算方法ですが,具体的な数観念から離れるという欠点があります。例えば,20円と30円の買い物をした場合,筆算なら右のように,0+0=0,2+3=5というような計算になってしまいます。
筆算については,算数科の内容の中で,大きなウェイトを占めてきたわけですが,電卓等の普及とともに,今その価値について明確にすべき時にきているといえるでしょう。