Challenge! 英語で算数!
単元名
岐阜市立岐阜小学校 山口 美穂
(1)指導にあたって
岐阜市は教科として英語教育を行っている。年間授業時数は1・2年18時間,3~6年35時間,である。岐阜市の小学校英語の目標は「英語に慣れ親しみ,英語を聞いたり話したりする活動を通して,英語で積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育て,自分の思いや考え,ふるさと『岐阜市』について伝えようとするコミュニケーション能力の基礎を養うとともに,英語や外国の文化について興味・関心を深め,豊かな国際感覚を養う。」である。これを受けて,外国の生活の様子や考え方との共通点や相違点に気付かせ,自分が住んでいる地域について英語で伝えたいという意欲を高める英語の授業を行っている。また,特色ある英語の授業を展開するために,児童の「もっとやりたい学習」のアンケート調査を行なった。その結果,5・6年の児童は文字を読んだり,書いたりすることに興味が高いことがわかった。児童のニーズに応えるために,本校では5・6年は,十分音声に親しんで発話した英文を読んだり書いたりする活動を位置づけている。
(2)単元について
本単元は,How many pencils are there? There are~.の表現を使い,数の言い方に慣れ親しみ,身近にある物の数をたずねたり,答えたり,四則の演算を出したり答えたりして,積極的にコミュニケーションを楽しむことをねらっている。
単元指導計画(全4時)
時 | 指導のねらい | Fun with MATH |
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1 | 1~100までの数の言い方を知り,身近にある物の数をたずねたり,答えたりすることができる。 | |
2 | 100~100,000の数の言い方を知り,身近な物のおよその数をたずねたり,答えたりすることができる。 | |
3 | いろいろな数に親しみ,英語で出題されたたし算,ひき算の問題の意味を知り,答えることができる。 | 1 P39,P45 |
4 | たし算,ひき算,かけ算,わり算の言い方を知り,問題を出したり,答えたりすることができる。 | 1 P39,P42,P45,P51,2B P7, 3A P16,P26,P27 |
本時の展開(単元の第3時)
(1)本時の目標
たし算,ひき算,かけ算,わり算の言い方を知り,問題を出したり,答えたりすることができる。
(2)Fun with MATHとの関連
Fun with MATHの図を電子黒板で示しながら,四則の計算の意味をつかませる。英語の文章の表し方にも興味をもたせる。
段階 | 主な学習活動 | 授業の様子・指導援助 |
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つかむ |
1 Greetings
2 Song♪ABC♪ 3 Warm- up
4 Today's topics
5 Today's aim
いろいろな数や計算の問題を出し合おう。 |
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慣れ親しむ |
6 Activitiesたし算の導入
グループ対抗計算ゲーム
ひき算の導入
かけ算の導入
わり算の導入
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【評価規準】(態度)
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ふりかえり |
7 Comments
8 Greetings
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指導の成果と課題
(1)成果
- 算数の教科書を示しながら,文章題を英文で聞かせると,図が示されているのでわかりやすかった。
- 今までに学習してきた算数の教科書の英語版なので,児童は形式がわかっていて理解しやすかった。
- 算数の問題を出し合うコミュニケーション活動が英語の楽しさを感じるのに有効であった。
- 四則演算自体はどの児童にも簡単にできるものであったため,「わかった。」という充実感を味わわせることができた。
- 英語で算数をする楽しさは,児童の知的好奇心に合った教材であり,英語学習への意欲を高めた。
- 英語の文で計算を表す事に興味を示し,意欲的に取り組んでいた。
- 外国でも同じように計算することを知り,国際理解が深まった。
(2)課題
- twentyと聞いて頭の中で20を思い浮かべるように,英語で聞いた音を数字に置き換えることに時間がかかる児童がいた。数字を何度も口ずさみ慣れさせる活動を増やしていく必要がある。
- 13と30のように発音が似ているものの中に,発音の違いが定着していないものがあることがわかった。違いを意識して発音練習をしていく必要がある。
授業後の児童の感想
- 英語でequals,plusなどを英語で書くのは難しい。+,-,×,÷など世界中で共通の記号があるのはわかりやすくていいなと思った。
- たし算のplusと,ひき算のminusはよく聞くのでわかったけれど,かけ算とわり算の言い方は難しいので,もっと練習したい。
- 英語でやっても,計算は同じだとわかった。
- 英語でも算数ができるようになって楽しい。
- 友達と問題を出し合って楽しかった。
- 英語で算数をやったり,文で書いたりするのは想像以上に楽しくて,学びながら楽しめた。
- 英語の発音を間違えると,数字も違って伝わるので,発音をしっかりやりたい。
- 英語で聞いた数字を日本語に直して計算したりするのはとても難しいけど,それができるとまた楽しい。
- 英語は13と30の発音で,伸ばし方やアクセントの位置を変えるだけで間違えてしまうので難しいと思いました。
- 英語で算数をしてみてとても楽しかった。またやりたいです。
- 英語で算数ができると,外国に行ったときや外国の人と会ったときに一緒に算数ができていいなと思いました。
- plusやminusなど普段の生活で使っているので覚えやすかったです。×をtimes,÷を dividedということをはじめて知った。
- 九九があるので日本語のほうが速く,とてもやりやすい。でも英語でたし算,ひき算をやるとまた違った面白さが出てくる。
- 九九を使うとかけ算はすぐできるから,日本の算数はわかりやすくていいと思った。
授業後の児童の意識(アンケート結果)
児童の学習プリントより
- How many pencils are there?数えてみよう!
- くらべてみよう
- Let’s enjoy Math in English
- かぞえてみよう 1~10