Fun with MATH「英数学館」訪問編

エンブレム学校法人 広島加計学園 英数学館は,小学校から高等学校までの12年間を一貫教育で学ぶことができます。英数学館小学校では学力向上を目指す「アドバンスト・クラス」と,グローバルな人材の育成を目指す「イマージョン・クラス」を開講しており,様々な国から来日した外国人教員が日本人教員ともに授業を行っています。(“英語の授業”ではなく,“英語を使った授業”です!)
弊社の算数教科書英訳本「Fun with MATH」翻訳者である広島大学の馬場卓也先生からご紹介をいただき,上田剛久校長先生のご厚意によって,本書をご使用していただいている「イマージョン・クラス」を取材させていただきました。

先ずは2年生の教室から・・・
担当はアメリカ国籍のダリン・ケイン先生。
まだあどけない顔の子ども達から発せられるのは流暢な英語。ペアになった子ども達がサイコロを転がし,「Two times three equals six!」と声に出しながらプリントに書き込みます。
なお,イマージョン・クラスの3年生は全員が英検2級もしくは準2級を取得しています!

授業風景授業風景授業風景

続いて4年生の教室へ。
担当は日系アメリカ人のユースケ・マスナリ先生。
この日は「変わり方」の単元で,「ともなって変わる数量の関係を表や式で表す」授業です。
子ども達の目は真剣そのもの。
先生の説明も,子どもからの質問もall English.

授業風景授業風景

ワークシート5年生の教室。
担当はオーストラリア国籍のカーティス・リード先生。今日から新単元「割合のグラフ」です。先ずは重要語の確認!「dozen」「percent」「denominator」…(新しい単元に入ると教科書の重要語を英語・ひらがな・カタカナでまとめたシートを,みんなでくり返し読み合わせします)
「みんなグラフを見て答えてね。日本で一番牡蠣の収穫量が多いのは?」という先生の問いに,元気よく「HIROSHIMA!」と答える子ども達。
さすがは地元っこ。

授業風景授業風景

最後は6年生の教室です。
担当はオスカー・レイズ先生。母国のベリーズでも先生だったそうです。
この日は「場合の数」の単元です。難しい「組み合わせ」の問題なのに,先生の質問に英語でハキハキと答える子ども達。ここが小学校の教室であることをしばし忘れてしまいます。

授業風景授業風景

掲示物掲示物

掲示物

授業見学の後で上田校長先生,イマージョンプログラム・ディレクターのカレン・ウォルシュ教頭先生,6年生担当のオスカー先生とお話しをさせていただきました。教科書を外国籍の先生方に使っていただける折角の機会でしたので,予定時間をすっかりオーバーしてしまいました。

カレン教頭先生
カレン教頭先生
オスカー先生
オスカー先生

上田校長先生
上田校長先生

先生方曰く,教科書は「先ずは先生が教科書をどんな場面で使うのか,どのように使うのかという目的をしっかり把握しておくことが大事」とのことでした。また使用するポイントは4点あり,「子ども達に算数の見方・考え方を与えるため」「身近なテーマで構成されているために興味を持たせるため」「応用力を身につけさせるため」「学習の到達度を見るため」に使っているという明確なお答えをいただきました。
そこで啓林館の教科書はいかがですか…?と尋ねたところ
「算数なので理論的である必要があるが,導入がしっかりしていることが良い」
「算数的な知識が体系的に身につくように構成されている」
と褒めていただきました!
また,「米の生産量などの日本的な話題がある一方で,教科書を通じて地球温暖化などグローバルな話題に触れることができるのはとても良いことだ」「私たちも教科書についての会議を何度も持つが,皆ケイリンカンの教科書で満足している!」と力強い言葉をいただきました。

今回の訪問によって,作成者である私たちは教科書の持つ役割や重要性を再認識致しました(言語が日本語・英語であっても)。そして同時に,子ども達が持っている無限の可能性を改めて感じることができました。そうした子ども達や指導する先生方の期待にしっかりと応えることが出来るように,新しい教科書作りに励んで参りたいと思います。
英数学館の皆様,ありがとうございました。