- 正午は「午前12時」なのですか。
教科書では,正午は午前の終点と午後の始点を兼ねた点ととらえて説明しており,午前12時=午後0時としています。時刻表記についての法律的根拠としては,明治5年に発令された「太政官達(たっし)」があります。この「達」は翌明治6年1月1日に太陰暦を廃止して太陽暦に改正し,合わせて西洋流の時刻制度である定時法(=一昼夜を24等分する方法)を導入するというもので,12時制採用の意図のもとに,付録として,旧来の時刻と新しい時刻の呼び方との対比ができる時刻表が付けられています。その一部を抜粋すると,次の表のようになっています。
午前 零時即午後十二時 子刻 一時 子半刻 二時 丑刻 (省略) (省略) 十二時 午刻 午後 一時 午半刻 二時 未刻 (省略) (省略) 十二時 子刻 この表によりますと,子(ね)の刻から午(うま)の刻までを「午前」とし,午前0時から午前12時の呼び方を対応させています。ただ,この表では,午後0時という表記がなく,午前12時と午後1時の間が午前と午後のどちらに属するのかがわからないのですが,本則では,午の刻から子の刻までを午後とするとしています。
これに関連するホームページを以下に紹介しておきます。
http://www.nao.ac.jp/QA/faq/a0401.html(国立天文台HP)
http://jjy.nict.go.jp/QandA/FAQ/12am-or-0pm-J.html(日本標準時プロジェクトHP)