授業実践記録 | |
環境と数学 〜話術と算術〜 |
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北海道札幌藻岩高等学校 大久保昌史 |
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1.はじめに
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札幌藻岩高等学校では、平成18年度より環境教育への取り組みを始めました。具体的には、清掃ボランティア活動、ビオトープボランティア活動や校舎内の節電への取り組み、そして、環境学校祭での環境宣言の読み上げ、北海道大学とのSPP(サイエンス・パートナーシップ・プロジェクト)環境学習、北海道高校生環境サミット参加など、着実に取り組みへの成果を上げることができました。 平成19年度に、北海道の学校としては初めてであるHES(北海道マネジメントシステムスタンダード)の認証を取得することができました。 そこで、平成20年度は、HESの発展的・継続的な活動とともに、総合学習や各教科に活かす方法として考え出されたのが「環境学習ノート」作成でした。 この「環境学習ノート」を活用することにより、「論理的思考力や表現力を育み、思いやりのある豊かな心を養い」、一人ひとりが環境に配慮しながら、毎日の勉強や特別活動、そして部活動で充実した生活を送ることを本校は期待しております。 |
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2.「環境」と「数学」
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「環境」と「数学」を結びつけるテーマとして下記の項目を考えました。
「環境」という言葉を起点として、いろいろな方向性から数学に関連する題材をさがすことを心がけました。 |
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3.犯罪環境と数学〜話術と算術
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悲しいことながら、世の中には人を欺いてまでも私利私欲を肥やそうとする人がいるのです。そんな人たちに騙されないためにも、そしてそんな悲しい世の中にしないためにも、次の話を読んで、どこに騙されるトリックがあるのかを探して下さい。
この話は、授業時間15分程度の時間が確保できるときに、ちょっとした小話として実施出来るかと思います。 <解説> 収入・支出表を書き、整理すれば一目瞭然ですが、話を聞くだけだと騙されてしまうかもしれません。「お金を渡す人」には「マイナスのお金」、「お金をもらう人」には「プラスのお金」で表現した数値で表を作ります。
話だけでは分かりづらいのですが、大学生たちの「-12000円」と召使いの「+2000円」に関して、「符号を無視して合計していた」というところがポイントだったわけです。 |
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4.おわりに
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自分が期限付き教員だったころ、ある学校にて次のような会話を生徒と交わしました。
高校を卒業した後、その生徒が騙されることなく、生きていくためにも必要な「算数力・数学力」を伝える・身につけさせることが重要であると強く感じた瞬間でした。 |