授業実践記録 | |
数学における基礎力の定着と応用力の養成について −教科書レベルから入試問題の間のギャップを埋めるために− |
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群馬県立太田高等学校 坂本 誠 |
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1.はじめに
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教科書の基礎的部分の理解ができていても、実際の入試問題は必ずしも解けず、大部分の生徒が問題を解けきれないのが現状である。そのため、教科書傍用問題集等で演習をしていくことになるが、それだけでは実際の入試問題になるとなかなか最後まで解答しきれないのが実状である。この問題集と入試問題の標準レベルのすきまを埋めるためにどのように指導をしていけばよいかが大きな課題となっている。 |
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2.問題点は何か
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(1)演習の時間数が不足している。 (2)標準的な入試問題にあまり触れている時間がない。 (3)自ら解こうとする意欲が不足している、または解けない。 (4)基礎的な部分を忘れてしまう。(特に高校で新しく入ってきた分野) 以上4項目があげられる。 これらについての具体的な取り組みについて以下に記してみた。 |
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3.各問題点についての解決のための
具体的な取り組みについて |
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(1)演習時間をどのようにして増やしていくか。
各単元の流れ 以上のような授業の流れで各単元の時間の短縮をはかりつつ、演習の時間の確保と演習を両立している。
(3)自ら問題に向かわせるために
(4)基礎的事項の復習について
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4.まとめ
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入試までの時間を考えたとき、教科書レベルから入試の標準レベルまでの演習をするには、生徒のやる気と努力が必要である。そのためには数学を嫌いにさせないことと共に、努力をした結果の成就感が味わえるような環境を作ってやることが必要である。また、いくら演習をしても自ら鉛筆を持ち問題を解くという作業が伴わなければ、それは教員の自己満足であり、学力の増進は望めない。いかに自ら問題を解くという習慣を早いうちに身につけさせるかが大きな課題である。また、定着の悪い分野の演習のあり方も今後考えて行かなければならない課題でもある。現在、習熟度授業も3年時から取り入れて、定着の度合いにより演習の問題の難易度も工夫しているが、なかなか定着の進展がみられないのも現実である。 |