授業実践記録 | |
発展的内容の授業の一例 3次方程式(カルダノの解法)について |
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宮城県宮城第一高等学校 橋富彦 |
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1.はじめに
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高等学校では新課程になって3年目を迎え,いわゆる新カリキュラムの完成年度となりました。昨今,巷で叫ばれているように本校でも学力の低下が進み,一昔前までは当然のように知っていたであろう数学知識の欠落に目を疑います。また,計算力も徐々に低下し,少しでも煩雑な計算になるとすぐにあきらめようとする傾向にあります。しいては学年を追うに従って,数学離れが進んできているように思われます。受験校においては,このような状況を打破し、大学受験に対応するような学力をつけていかなければなりません。それには,日々の授業を通して,数学に興味・関心を抱かせ続けることが大切であると感じています。 |
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2.授業展開
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(1)ある日の微分の授業
(2)そして、次の時間
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3.おわりに
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このように,微分の分野の授業がいつの間にか代数方程式の話になってしまいました。 a3+b3+c3-3abc =(a+b+c)(a+bω+cω2)(a+bω2+cω) であることが分かります。また、a の3乗根はすぐに解けるものと思っていましたが,生徒にとっては,容易ではないことが分かりました。さらに、[8] の式を解くことからは,tan の3倍角の式にめぐり会うこともできました。 |