歌う生物学

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植物ホルモンのうた

 

作詞・作曲・歌 東京工業大学教授

編 曲

本 川 達 雄

松 尾 光

 

1)

青いリンゴに 唇を
寄せりゃ まっかにほほ染める
あんた ほんまに エッチやなぁ
エッチ エチレン 火がもえる
もえて色づく ふじつがる
エッチ エチレン 今が旬
熟れて 熟れて食べごろ メロンにバナナ

2)

夜はしんしん 雪しんしん
アブシシン酸 サンドマン
ねむりをさそう 夢の精
みんなおやすみ 目をとじて
気孔もとじてしまいましょう
アブシシン酸 夢の精
種も 種もしばらく しずかにねむれ

3)

いつまで寝とっと 起きんしゃい
寝る子は育つ というけれど
朝寝も過ぎれば 背も伸びん
オーキシンとて 同じこと
細胞壁をゆるませて
大きく伸長 させるけど
濃度濃度こすぎりゃ 伸びさえ止まる

4)

ばかに大きく なる稲に
カビが生えてた ジベレッラ
それからとられた ジベレリン
種なしブドウを 食べるたび
黒沢・薮田・住木らの
努力のあとが しのばれる
日本科学の成果 豊かなみのり

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ここがポイント

 生物という科目は覚える量が多い.多種多様な生物を取り扱うものだから,これはいたしかたのないところ.そこで,歌で覚えてしまおうというのが「歌う生物学」である.
 今回は植物ホルモンについて.エチレンはリンゴを色づかせて熟れさせるホルモン.都市ガスに含まれていて,それが発見につながった物語は「標準生物IB改訂版」p.228にある.燃えるエチレンがリンゴを赤く熟れさせるとなると,何やら怪しげなイメージが湧いてきて,エッチ→エチレンとなった.こじつけでもよいから,一つのイメージで事実をまとめていき,そこに語呂合わせを併用すると覚えやすい歌詞ができる.
 アブシシン酸は気孔を閉じさせ,種子の発芽をおさえて休眠を続けさせる.これから眠りの精サンドマンのイメージが出る.
 成長ホルモンのオーキシンは濃度で効果が逆転する.寝過ぎのイメージ.
 最後はジベレリン.民族の誇りは謳い上げなければ(教科書巻末の生物学史年表を参照).