歌う生物学
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1838細胞説
作詞・作曲・歌・文 東京工業大学教授
編 曲
本 川 達 雄
松 尾   光

1) いっぱい みっちり はいってる(1838)
細胞 みっちり はいってる
植物細胞 シュライデン
シュワンは翌年 動物で
細胞 細胞
生きもの ものみな
体は セルから できている
3) 小さな 細胞小器官
ミトコンドリアに ゴルジ体
動物・コケ・シダ 中心体
植物 液胞・葉緑体
細胞 細胞
小さいけれども
小さい器官が つまってる


2) 真核生物 核がある
膜に包まれた 核がある
核膜もたない 生きものは
原核生物 細菌類
原核 真核
生きもの ものみな
体は セルから できている
4) 箱入り娘だ 植物は
細胞 しっかり 箱の中
押してもつぶれぬ 箱だから
どんどん積み上げ 大木に
細胞 細胞
植物細胞
立派な 細胞壁がある

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ここがポイント

 生物の体は細胞からできている.細胞(英語でcell)には生きていく上で必要なものがそろっており,体の基本となる単位が細胞なのである.細胞を最初に見たのはフック.顕微鏡でコルクを観察し,小さな部屋(cell)からなることを見出した.細胞が植物体の生きた構造単位であることをはっきりと主張したのはシュライデンで,彼の細胞説は1838年に発表された.翌年には友人のシュワンが,動物でも細胞説がなりたつことを発表した.
 細胞の理解なくして生命の理解はありえない.細胞発見の歴史は「生物IB改訂版」の序でとりあげられているが,これは科学史上きわめて重要な事柄だからである.細胞説の年号くらい,おぼえておかなければ.1838いっぱいみっちりはいってる.
 二番以降は細胞の構造について.二番は核,三番は細胞小器官,四番は細胞壁.細胞小器官のうち葉緑体・液胞は植物細胞に,中心体は動物細胞(例外的にシダやコケの精子をつくる細胞)にのみ見られる.