4.本時の学習指導
(1)
主眼 課題「平方数表に潜む規則」に取り組み、直観で見つけた数の関係の規則を文字式を使って、一般的に成り立つことを証明する。
(2)
授業の過程
学習内容 および 学習活動
生 徒 の 意 欲 や 関 心
教 師 の 手 だ て
三角数と四角数を知る。
・
また,ピタゴラスだ。
・
そんな昔から…。
ピタゴラス学派の歴史上の逸話をする。
・
OHPで三角数,四角数を示す。
課題「平方数表に潜む規則」に取り組む。
・
よし,いっぱい見つけるぞ。
・
人が驚くのを見つけるぞ。
平方数表を完成させ,数の関係の規則を考えさせる。
・
上下の数の関係,連続数の関係だけにとらわれなくてよいことを告げる。
課題「平方数表に潜む規則」
下の表を完成させ,その中に潜む規則を見つけよう。
数
1
2
3
4
5
6
7
8
9
…
平方数
1
4
9
…
・個人で考える。【内的表現
】
・
状況に応じて,複数で話し合わせ,発表の準備をさせる。
・
平方数ともとの数の和は偶数である
・
奇数の平方から1をひいた数は,4の倍数である
・
連続する2つの偶数の積に1を加えると奇数の2乗になる
・
連続する2つの整数の大きい方の2乗から小さい方の数の2乗をひいた差はもとの2つの数の和になる
・
発表する。【外的表現
】
証明を考える。【内的表現
】
・
発表する【外的表現
】
・
そういう風にいったら,分かりやすいな。
・文字を使うといけそう。
・
相手に分かりやすい説明を意識させる。
議論の中から,分かりやすい説明の方法を探らせる。
ア.
連続する2つの整数の大きい方の2乗から小さい方の2乗をひいた差は,元の数の和になる
【証明】
連続する2数は,a,a+1とおける
(a+1)
2
-a
2
=
a
2
+2a+1-a
2
=
2a+1
=
a+(a+1)
イ.
連続した3つの整数で,最大と最小の積に1を加えた数は,中央の整数の2乗になる
【証明】
連続する3数は,a,a+1,a+2とおける
a(a+2)+1
=
a
2
+2a+1
=
(a+1)
2
ウ.
連続する2つの奇数の,大きい方の奇数の2乗から小さい方の奇数の2乗をひいた差は8の倍数になる
【証明】
連続する2つの奇数は,2a+1,2a+3とおける
(2a+3)
2
-(2a+1)
2
=
4a
2
+12a+9-(4a
2
+4a+1)
=
4a
2
+12a+9-4a
2
-4a-1
=
8a+8
=
8(a+1)
本時のまとめを聞く。
・
まだまだ,いっぱいありそうだ。
残った規則は,数学レポートとする。