オリオン座やおうし座など有名な星座を多く確認することができます。
また、冬の大三角形を始めとして様々な天体を観測することができ、夜空を眺めることがとても楽しみな季節です。
-
いっかくじゅう座
いっかくじゅう座は1613年にオランダのプランキウスが天球儀上に設定した星座です。 ドイツのバルチウスが星図に使用し、広く知られるようになりました。面積は482平方度で肉眼星数は136個。 伝承によると一角獣を手に入れると大きな幸運が舞い込んでくると言われ、実際に必死になって探し回った人がいたとも言われています。もちろん想像上の動物なので手に入れた人物は歴史上存在していません。
-
りゅうこつ座
りゅうこつ座はプトレマイオスによって設定された48星座の一つ「アルゴ座」を4分割した一部です。 1756年にラカイユが出版した星表でアルゴ座をとも座、りゅうこつ座、ほ座、らしんばん座の4つに分割して掲載したのが発祥といわれています。 明るい星も多く面積は494平方度で肉眼星数は216個。 【物語の出展】 全天星座百科 新版,(株)河出書房新社(2011年2月) 星の文化史事典, (株)白水社(2019年12月)
-
ぎょしゃ座
ぎょしゃ座はプトレマイオスによって設定されたトレミー48星座の一つです。面積は657平方度で肉眼星数は154個。 「カタステリスモイ」によるとこの御者は、伝説上のアテネ王エリクトニオスだと言われています。 エリクトニオスは智恵の女神アテナ女神と鍛冶の神ヘファイストスの間に生まれました。 アテナは、エリクトニオスをかごに入れ、半人半蛇のケクロプスの3人の娘に「かごの中を見るな」と言って預けましたが、一人が中を見てしまいました。 かごの中には赤子と蛇がいて、3人の娘はアテナの怒りに触れて死んでしまったといわれています。 【物語の出典】 全天星座百科新版 (株)河出書房新社(2011年2月) 星の文化史事典, (株)白水社(2019年12月)
-
うさぎ座
うさぎ座はプトレマイオスによって設定されました。面積は290平方度で肉眼星数は70個。プトレマイオスの48星座の一つです。 有名なオリオン座の足元にあるので、目立つ星はありませんが簡単に見つけられます。 「カタステリスモイ」によると、ヘルメスがその速さを讃えてうさぎを星座にしたという伝承が残っています。「天文詩」では、狩人であるオリオンが最も好んだ獲物で、そのため一緒に星座になったとされています。 【物語の出典】 星の文化史事典、株式会社白水社(2019年12月) 全天星座百科、河出書房新社(2011年2月)
-
ふたご座
ふたご座はプトレマイオスによって設定された48星座の一つです。面積は514平方度で肉眼星数は118個。黄道十二星座の一つです。 西側の星ポルックスは一等星、東側のカストルは明るい二等星。 メソポタミアではふたご座の頭部が大きな双子、中央が小さな双子と呼ばれていました。ギリシア神話では、スパルタの王子カストル・ポリュデウケス兄弟とされています。 古代スパルタのテュンダレイオス王の妃レダはとても美しくゼウスはレダを気に入り、王にばれないように白鳥に変身して王妃に近づいきました。その後レダは2個の卵を産み、カストル・ポリュデウケス兄弟とクリュタイムネストラ・ヘレネーの姉妹が生まれたとされています。 カストルは王の子で普通の人間でしたが、ポリュデウケスはゼウスの血をひき不死身だったといわれています。兄カストルが命を落としたとき、ポリュデウケスは別れをひどく悲しみ、ゼウスに頼んで二人とも空にあげてもらい星座となったという伝承があります。 【物語の出典】 星の文化史事典、株式会社白水社(2019年12月) 全天星座百科、河出書房新社(2011年2月)
-
おうし座
おうし座はプトレマイオスによって設定されました。88星座の1つで、黄道十二星座の1つでもあります。 プレアデス星団が牡牛の肩先に、ヒアデス星団が牡牛の顔の部分に位置しています。 星座を形作る牡牛の姿は、大神ゼウスがフェニキア王の娘・エウロパをさらう際に変身した姿だと言われています。 やがてクレタ島の海岸に到着したゼウスとエウロパは結婚しました。
-
オリオン座
オリオン座には二つの逸話があります。 ①勇敢な巨人の猟師であるオリオンは、「この天下で自分にかなう者はあるまい」と発言したことで神の怒りを買います。 ある日オリオンが歩いていると、突然大地が割れ、そこから大きなサソリが飛び出します。 オリオンはそのサソリに足を刺されて命を落とすことになります。 そのため、夏の夜空に現れるさそり座から逃げるように反対の季節、冬に星座として現れるようになりました。 この二つの星座は同じ空に見ることはできない背景には、そういったストーリーがあったのです。 ②狩猟の神でもある女神アルテミスは、オリオンに恋をしました。 これを良く思わないアルテミスの兄アポロンは、巨人オリオンが海の中を頭だけ出して歩いていたところを見て、アルテミスを呼び出します。 アポロンはオリオンの頭を岩だと言い「あれはいくらおまえでも射抜けないだろう」と挑発します。 その挑発に乗り矢を放ったアルテミス。 その矢は見事オリオンの頭に命中し、オリオンは絶命してしまいます。 自分が射抜いたのがオリオンだと知ったアルテミスは、父である大神ゼウスに頼み、オリオンを星座に加えたといわれています。 そのため、アルテミスは白銀の車に乗ってひと月に一度オリオンのそばを通ってゆくようになりました。